「皮脂」というだけで悪者扱いしたがる人が結構います。
肌の黒いブツブツである角栓の原因であったり、
ニキビの大元になったり、多いと顔がテカっていて
見た目も衛生面でもよくないと考えている人いませんか?
確かに過剰な皮脂はあまり美容でも健康面でもよくありません。
しかし、皮脂は体をプロテクトしてくれている大切なものなのです。
ここではそんな皮脂に対して正しい知識を持てるように見ていきたいと思います。
皮脂の役割
「皮脂」は肌を乾燥などから守る保湿物質の1つで、
化粧品にも含まれている保湿成分である「セラミド」や
細胞間脂質と呼ばれているものともに肌の水分保持を担う大切な役割を果たしています。
皮脂量が少ないと目元や口元が乾燥しやすいということから分かるように
皮脂の重要性はよく分かると思います。
さらに皮脂は肌の乾燥を防ぐという働き以外にも外部からの刺激
例えば紫外線、大気中の化学物質、ハウスダスト、細菌などから
肌を保護してくれるという大切な働きがあります。
このように「皮脂」そのものは肌を守るために絶対なくてはならない成分で、
これがないと人は生きていくことができません。
顔の皮脂
ではなぜ皮脂は「悪者扱い」されてしまうのでしょうか。
それはおそらく顔のトラブルに繋がるからでしょう。
冒頭にも触れましたが、角栓やニキビの大元にもなるなど
見た目を悪くする肌トラブルの立役者になっているからです。
では顔以外ではどうなのかというと、
あまりトラブルの元となる話は聞かないと思います。
というのも、実は皮脂は顔に多く存在するからです。
皮脂を生成する皮脂腺は毛穴にくっついているわけですが、
顔にはなんとおよそ20万個の毛穴があり、特に鼻に集中しています。
これは他の主要な部位よりも多いのです。
一般的には毛が多い部分には皮脂腺もたくさんあると言われています。
毛の多いところと言えば頭皮や顔(眉毛やヒゲがあります)胸元などにあたります。
このあたりに皮脂が多く存在しているのです。
このように皮脂が多い部位というのは決まっています。
女性に少なく、男性に多い?
一般的に男性のほうが皮脂は問題になるかもしれません。
というのも油っぽい肌をしていて、 見た目にも毛穴が目立つというのは
男性のホルモンの影響からきているためです。
男性ホルモンが多いと、皮脂腺が発達し、
その影響で毛穴も大きくなると言われています。
男性ホルモンの数は個人差があるのでその点は仕方がありませんが、
一般的に皮脂の多さは男性の方が問題です。
女性は35歳頃をピークに皮脂量は減っていくので、
むしろ「少なさ」を気にしなくてはなりません。
皮脂が減っていくと乾燥肌や小じわの原因になります。
なので女性は年と共に化粧品などで対策をとらなくてはならないのです。
よくし知られているセラミドやヒアルロン酸配合の化粧水や保湿クリームなどは
雑誌やテレビなどでも取り上げられてご存知の人も多いかと思いますが、
これらは皮脂の減少からくる乾燥も防いでくれるのです。
このように女性は皮脂不足というものをシリアスに考えないと
正しいエイジングケアはできないのです。
皮脂は加齢でも減ってしまいますが、
日頃の洗顔やクレンジングなどでも落ちてしまいます。
よく石鹸などをつけて、ゴシゴシ洗う人がいますが、
あれは必要以上に顔の皮脂まで洗い流してしまっているのです。
なので、洗顔する際は丁寧かつ優しく行うというのが鉄則です。
ただでさえ、減っていく皮脂を少しでも残せるように
日頃から気をつけていないといけません。
最後に…
以上のように、「皮脂」は決して悪者ではなく、
女性にとってはむしろアンチエイジングの中心人物であることを
おわかり頂けたと思います。
女性の皆さんは是非ともこの点を理解して日頃のケアを行ってください。